アルツハイマー病に対するサイトカインを用いた神経再生治療
お茶の水健康長寿クリニックでは、2018年よりメキシコで自閉症や神経精神発達障害に対してサイトカインを用いた神経再生治療を30年に渡り臨床実践しているエデルフォ・リバント社の創始者であるアギラ医師とのコラボレーションにより、認知症にサイトカインを用いた治療と予防を応用している。
アギラ医師はすでに1000症例以上の小児神経疾患に対してサイトカインによる神経再生治療の経験があり、p300機能性脳波による診断、サイトカインを用いた治療プロトコールはすでに医療として確立していた。しかし認知症に対する神経再生医療の領域は未知数であった。2018年から2020年の2年間に及ぶアギラ医師とのコラボレーションにより、当クリニックでは、100症例以上の認知症に対しサイトカインによる神経再生治療を応用している。
ほぼ全ての症例で神経再生がp300機能性脳波で確認されて、多くの症例で認知機能も改善されている。この新しい神経再生医療の内容は、すばる舎から発売中の著書『アルツハイマー病は予防・治療できる!』、『認知症サバイバーの証言』の中で詳しく記載しているが、アギラ医師とのコラボレーションによる神経再生医療は脳波診断と治療プロトコールが完全に互換性を有していて、認知機能の改善効果や神経回路の再生が科学的に評価できる点が革命的である。
さらに、お茶の水健康長寿クリニックでは、MRI画像を3D構築し大脳皮質の微細な萎縮像を定量化することに成功、サイトカインによる神経再生前後で大脳皮質の萎縮が改善していることを画像上でも確認することに成功している。
今回のセミナーでは、実際の症例を提示しながら、アルツハイマー病、脳血管性認知症、前頭葉側頭葉型認知症、レヴィー小体病、双極性障害や脳梗塞後遺症に対する神経再生のアプローチに関して、脳波診断や画像診断の実例を提示しながら、認知症に対するサイトカインを用いた実践を紹介します。
次週にはアギラ医師により、実際の脳波診断の理論と実践、サイトカイン治療の理論と実践を解説していただく予定です。
お茶の水健康長寿クリニック
院長
白澤卓二